『 昔は田植えが楽しみじゃった 』  聞き書きレポート

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語り 高藤美津子さん(74歳)  高千穂町岩戸五ヶ村

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6月28日、高藤家の苗田、今年度最後の田植え。息子の文明さん(51歳)と。今年は晴天がつづき、水が少なかったため、例年より田植えが遅れた。

『 昔は田植えが楽しみじゃった 』

昔は田植えが楽しみじゃった。村ん人とわぁわぁ言うて。
田植え機械が入るまで、昭和40年代頃の話よ。

辻組で5軒、家から2人づつぐらいだして、手が足りんときには、3人ぐらい。
「手が足りんき、来てくれんのぉ~」って。

うちは、じいちゃんと、ばあちゃんと、私の3人。
栄男さんは仕事じゃったから、田こしらえを夜しよったわ。
じいちゃんまでは、牛でしよった。

朝、苗田へ行って、苗を引いてわらで手がって、今んように箱にはいっちょらんもんね、
腰に田植え籠をつけて、苗をとりながら水でじゃぶじゃぶ洗ってしよったわ。

最初は全然わからんかった。
22歳で結婚するまで、農業は知らんかったから、ここんきて、ばあちゃんが教えてくれよったわ。
蚕養いから、竈の米の炊き方、畦塗りもありよったとよ。
畦塗りも、何べんかしよれば出来よった。監督も多かったわ。

畦に、小豆も植えよったけど、朝草切のときに、一緒に切らんようにするのが大変じゃったわ。
山羊も牛もおったから。朝、5時頃とか、4時頃から、草切がありよったと。
「あそこはもう行きよるばい」言うて。

こぶりは畦でだんごを食べよった。うちあげは、回しで家でしよった。
呑み助が多かったから、遅ーくまでありよったわ。  (終

昭和40年頃 田植えの話
場所 高千穂町岩戸五ヶ村
語り手 高藤美津子さん(74歳)
聞き手 藤木哲朗